FIFA女子W杯カナダ2015、準優勝おめでとうございます!
決勝で鉄壁の守りを誇るアメリカとの闘い、2点を取るも惜しくも負けてしまいましたね。
今大会を通じて、日本女子サッカーのレベルの高さを改めて世に知らしめ、確固たる地位を築いたのではないでしょうか。
優勝こそ逃しましたが、決して諦めない姿勢を最後まで貫いたなでしこの皆様には感謝の気持ちで一杯です。
本当に有り難うございました。
決勝戦もさることながら、なでしこが決勝に至る一つ一つの試合をとってみても、各国のレベルも上がっているため、実力の差は殆ど無かったのではないでしょうか?
しかしながら、勝負の世界。
勝敗がつくことにより、結果は天と地の雲泥差が生じます。
ビジネスも然り。
どんなに他社との競り合いが激しくても、受注できるできないはゼロかイチです。
ビジネスでの負けは美談では済みません。
色々なことが積み重なり、物事が好転することがあります。
色々なことが積み重なり、ボタンを掛け違え、物事がどんどん悪くなるときもあります。
では、運不運の流れを汲みながら、攻めどころや守りどころ、勝負所を見極め、ギリギリの闘いを制するためにはどうすれば良いのでしょうか?
目次
信じて疑わない
調子が良いアスリートやビジネスパーソンに共通していること、
それは、一切の迷いがないことです。
自身のその場その瞬間での判断、行動に確固たる自信があります。
先月2015.06.07(日)トライアスロン、アイアンマン70.3セントレア知多半島ジャパンに出場しました。
愛知県で開催される日本唯一のアイアンマン70.3。
スイム 1.9km / バイク 90.1km / ラン 21.1km(ミドル)
制限時間は8時間。
僕の実力からすると、ギリギリアウト?というのが妥当な考え。
予測タイムはスイム 1.9km を1時間/ バイク 90.1kmを4時間 / ラン 21.1kmを3時間
トランジション15分がどうにも足りません。。
今回は例年と異なり勾配があったため、アップダウンでバイクもランも足が削られ、困難が予想されました。
でも、今までの継続的な大会参加のおかげで、ゴールにたどり着くことは絶対出来ると確信していました。
小さな成功体験の積み重ねが、小さいながらの確固たる自信を築いてくれいたのです。
あと15分を如何に捻出するか
あとは制限時間とエネルギー配分との闘い。
予測ギリギリアウトの僕は、一つの判断ミスが致命傷になりかねない。
ギリギリアウトをギリギリセーフにまで好転させなければいけませんでした。
どこでどれだけエネルギーを補給するか、エネルギーマネジメント
どのジェルをどこで摂取するのか、チョコレートのエナジーバーはバイクでいつ頃食べるのか、ドリンクは水とスポーツドリンクをどこまでにどれだけ飲んで良いのか、どの時点でどれ程残しておくべきか、事前に考えていました。
折れず屈しない
瞬間的な判断で勝負が決まることもありますが、勝負ごとにも流れというものがあります。
攻めている時間帯もあれば、必死に守る時間帯もある。
セントレアでは、バイク90.1kmのラスト20kmが辛かった。
坂を上っては下り、また坂を上る。
ひたすらひたすら繰り返す。
「平地で良いじゃん、まじで。なんなんだ、この坂道。。」
気付いたら思いが言葉としてだだ漏れし、ひとり言とは思えない声量の愚痴を発しながらバイクを漕いでました。
ここで降りたら負け、休んだら負け、
でも降りたい、休みたいのは皆同じ。
でも歩いたら制限時間越えちゃうよ?
でももう良くない?
ゴールすることに何の意味あんの?
でもこれでゴールしたら感動することだけはわかる。
ってか、後悔はしたくないし、休んだら後悔することもわかる。
理屈はそう。でも休みたいんだ。
でもでもでもでも…葛藤の連続、でもループ。
ぶつぶつ文句を言いながら、休まずいって駄目なら仕方ないが、休むことはせず前に進む道を選ぶのです。
ついにラストのランに突入。
あと21kmでゴール。残り時間は3時間5分程度。。
ギリギリ…アウトにもセーフにもなり得る。
休まないことで可能性を繋いだ。
常に全力で挑むこと
これはギリギリを制するための最低条件。
全力を尽くしても結果なんてついてこないことばかりです。
でも、全力を尽くしていないと結果はついてこない、絶対に。
昨年の12月に参加したハーフマラソン、21km(ほぼ平らな道)を2時間20分でゴールしていました。
あの頃から積み重ねた練習と、今回スイムとバイクで消費された体力、今回の勾配を差し引いて、このランで必要な時間は3時間が妥当。
膝に激痛が走り、ひょこひょこ走る。
エイドステーションと応援が充実していたため、エネルギー配分で足りない要素は大会スタッフと沿道の応援によって埋められていました。
天候もくもりで走り易い。炎天下だったら無理だったかもしれない。
ひょこひょこひた走る。
トイレやエイド休憩含めても、直前の練習、皇居ランLSDの㌔7分半ペースで行ける算段、でももはやそのペースが難しい。
宴会をやっている酔っぱらいのおじさん達の応援もあったかい。
「おーい、もうちょいもうちょい!あと1㌔!ビールうめーぞ!」
ビール貰えるかと思ったら、ゴール後のことを言ってくれてたようだ。
無駄におじさん達に近寄った分体力は失われるのだが、前に進む理由をくれることが有り難い。
絶対ゴールしてビールを飲もうとモチベーションに変換。
気付いたら、接するもの全てをモチベーションに切り替えていた。
いつ線が切れるかわからない、ギリギリの証。
ラストもひょこひょこスパートをかけ走る。
ゴール直前はメンバー皆の声援もあり、感動もひとしお。
メンバーの中でも最後にゴールするため、皆が出迎えてくれるという素敵な状況でした(感謝)。
なんとかゴール!!(7時間46分45秒)
本当に有り難い。運も良かった。
スイム47分24秒、トランジション7分34秒、バイク3時間58分4秒、トランジション4分34秒、ラン2時間49分7秒。
ランとスイムとトランジションで少しずつ積み重ね、どうにか15分以上を捻出することができていました。
初ミドル無事完走!
瞬間達が積み重なっていく
恥ずかしながら、心が折れそうな場面は数えきれないのですが、
あのときあの人の声援が合ったから踏みとどまった、
あのときあの給水所でレッドブルを飲んだから生き返った、
路上でハイタッチしたから、元気になった。あと100mが進める、
子供からチョコレートとキャンディももらった、あと電信柱3本分頑張ろう。
あの酔っぱらいのおじさん達の口からビールという言葉を聞いたから、最後前に進めた。
あの日あのときあの瞬間達、この積み重ねがギリギリのせめぎ合いを制する要素をつくっていくことを実感する。
地道が努力が最終的にものをいうってこういうことなんだと。
レースは制限時間8時間でしたが、人生という貴重な時間の中でも同じなのだろう。