写真は致知の記事・独立自尊のすすめ。
『対話式読書のススメ』
文明塾で学んだ対話と議論。
去年の今頃は福澤諭吉記念文明塾で学んでいた。
おかげで16期の同期メンバーとは今も尚親しくしている。
※「文明塾でできた仲間」
当時、同氏の名著『文明論之概略論』を四苦八苦して読み解いたのを覚えている。
今は文明塾とは異なる場だが、歴史を学ぶ観点で改めて再読した。
加えて、同じグループのMが致知の記事(写真)を共有してくれた。
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文明塾で学んだことは対話と議論。
『ユダヤ人の教養』にもあるが、
常によそ者として迫害を受けながら生き抜くユダヤ人の教養もまた「対話」から成る。
ちなみに、
日本の教育方法は真逆なものとして対比してる。
というわけで、
前振りが長くなったけど、
今回は読書も対話式だと血肉化されるレベルが段違いと実感した話。
対話式読書のポイントは三つ。
1,自分=著書の主人公になる。
一言でいうと自分事化すること。
具体的には、
自分だったらどうするのか?
という視点で考えること。
特に、自分だったらそう思わない…と感じた時が大切。
なぜ自分と著者の考えが異なるのか考える。
置かれている状況が異なるからか?(外的要因)
価値観が異なるからか?(内的要因)
たとえ自分には縁のない考えであっても、
一度受容することで価値観の幅を広げることができる。
これを繰り返すことで、
自他共に自分のこととして考えられるためオススメ。
2,自分=著書の主人公と対立する。
一言でいうと批判者になること。
具体的には、自分だったら反対のことをする!
という立場で著者と対立すること。
特に、本来なら同じ考えの場合でも敢えて反対する。
すると、
反対する立場の正当性を追求する=自分との議論と対話になる。
掘り下げれば掘り下げるほど面白く、
繰り返すと俯瞰する習慣と考える習慣がつくのでオススメ。
3,一言でまとめる。
語彙力が多く、表現力に長けた方の文章は魅力的だ。
同じ言葉を使うだけで、自分も同等の知識を得た気になる。
昔、TVで有吉が言ってた。
「ブランド服着てないと伊勢丹は歩けない。恥ずかしい気持ちになる。
ブランド服着てるとなぜか恥ずかしい気持ちから解放される。」
言葉も同じだ。
ただし、
どんなに知的な言葉を使ったところで、
どんなにブランド服を身にまとったところで、
実際本人が言葉に使われていたら、服に着られていたらもったいない。
もちろん、
自分にとっての一言まとめと、
著者にとっての一言まとめが異なる時もある。
それはそれで構わない。
ただし、借りてきた知識を羅列するのではなく、
自分で考え抜いた後に残った言葉、
つまり、血肉化された知恵として語ることが大事。
これを繰り返すことで、
わかった気になっている自分から、
本当にわかるレベルに落とし込むことができる。
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ご存知の通り、
日本人は教育システム上、正解を求めがち。
不正解(失敗)を嫌がる。
自分もそうだったから痛いほどわかる。
しかしながら、
大切なのは正解か否か や どちらが正しいかではない。
自分の考えと新たな考え(著書)との対話と議論により、
さらなる思考域に達することが重要である。
なぜなら、
新しい価値観を受容することで、
無意識な心のブレーキを取り払ってくれるからだ。
その結果、
たとえば今まで行動することが苦手な人も、
自然と行動することができる。
行動できないのは今の考えのままだから。
今の考えで行動できているなら悩みはないはずだ。
考え方を無理して変えるのではなく、
無理して行動するわけでもなく、
思考域を拡げる(思考パターンを増やす)と気づいたら行動してる。
なもんで、
『対話式読書』オススメですよ!